常染色体劣性多発性嚢胞腎

(autosomal recessive polycystic kidney disease;ARPKD)

 

APKKDは両側の腎臓に集合管の拡張によって、多発性の径1~2㎜の小さな嚢胞を生じる、両側性の腎嚢胞性病変と先天性肝線維症が特徴である。

 

先天性肝線維症や胆道形成不全(拡張・奇形)は門脈圧亢進症をきたし、門脈域の拡張と線維化、胆管の増殖、中心胆管の欠損、門脈分枝の低形成、そして時に中心静脈周囲の著明な線維化をきたす発生異常である。

 

出生約1~2万に一人の頻度であり、胎児期に両側腎が超音波検査で高輝度を呈している事で診断される例もある。

 

ARPKDの原因遺伝子PKHD1は第6染色体にある。単一遺伝子が原因にも関わらず、臨床症状は腎および肝病変の表現型と進行度は多様である。ARPKDの治療には、腎機能障害の進行度、および、肝臓の合併症の病態に応じた治療計画を立てる必要性がある。大部分の症例は重症であるが、軽症例もある。今後さらに注意深い診療により軽症のARPKDが診断されると思われる。

 

腎機能低下から羊水減少を伴う場合には重篤な肺低形成を合併して、Potter症候群を呈し予後不良である。軽症例では、腎機能低下の程度により生後数年から数十年後に末期腎不全に至る。また肝臓の線維化が問題となることがあり、肝線維化の結果、門脈圧亢進症の症状(食道静脈瘤、血小板減少、脾腫大など)が診られ、肝不全が死因の原因になることがある。そのため肝臓移植(生体肝移植・脳死肝移植)が必要となることがある。

腎機能低下については高血圧の治療を行いながら、透析や腎臓移植を考慮する。

肝機能低下を合併した場合には、腎肝同時移植の適応を検討する。

 

ARPKDの診断基準として、まず両親の腎臓が超音波検査で異常がないことが重要である。ARPKDでは両親は病気の遺伝子を保有しているが発症しない。一方、優性遺伝のADPKD患者の両親は、通常一方がADPKDを発症している。一部のARPKD患者でADPKDに似た肝病変や限局性嚢胞腎を伴って、小児期から青年期に発症する。

 

多発性嚢胞腎について、優性遺伝のADPKDと劣性遺伝のARPKDについて診断基準など記載されてます。参考にしてください。

「日本メディカルセンター」

HP   http://www.nmckk.jp/pdf.php?mode=puball&category=JJCD&vol=24&no=7&d1=2&d2=4&d3=15

 

「杏林大学 多発性嚢胞腎啓発ウェブサイト」

http://www.pck.jp/about/arpkd/

http://www.pck.jp/

 

 参考資料

http://grj.umin.jp

http://mymed.jp/di/anx.html